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桜井 正毅 Masaki Sakurai



SOLD OUT
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:カシュー
糸 巻:メイシー
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm

〔製作家情報〕
1944年東京生まれ。1967年上智大学電気電子工学科卒業と同時に、河野ギター製作所に入社し研鑽を積みます。1988年には第4回パリ国際ギター製作コンクールで第1位を獲得しました。その時受賞したモデルと同デザインのものがPC(Paris Competition)モデルとして氏の現在のラインナップの中でも特に人気の一本となっています。
河野賢氏が1998年に亡くなった後は工房を引継ぎ、河野ギターを「桜井・河野」ラベルとして継承しながら、同時に自身のブランド桜井正毅としても精力的に現在も製作を続けています。工作精度が高く、良材を使用した美しい外観はこのブランドの特徴ですが、特に日本人の体格や好みにあった抜群の演奏性と安定感は海外でも絶大な人気を博し、師の河野同様に世界的な名声を獲得しています。

〔楽器情報〕
桜井正毅ブランドのフラッグシップモデル マエストロ-RF 640㎜ショートスケール 2006年製 Usedの入荷です。いわゆるレイズドフィンガーボード(RF)仕様でハイフレットの指板を持ち上げる事により(実際には指板を高く持ち上げるのではなく表面板をネック方向に強く傾斜させることで指板を浮き上がらせています)、特に12フレット以降の演奏をし易くするとともにハイポジションでもクリアーでつやのある音と音量の獲得を目指した楽器です。RFのデザインについては厳密に言えばアメリカの製作家トマス・ハンフリーによって先に実践されていますが、桜井氏のものは内部の力木構造にオリジナルの設計を採用しており、結果音響的にもこのブランドの特徴が現れたものとなっています。

しかし通常のMaestro-RF モデルでは複数のバーと扇状(といってもほとん平行に近い角度で設置された)力木とがほぼ直角に交わるようにして形成されるアシンメトリな碁盤の目といえる特徴的配置を採用しているのですが、本作ではサウンドホール上側に1本、下側には互いに近接する2本のハーモニックバーで、そのうちブリッジに近いほうの一本は低音側から高音側に向かってわずかに下がってゆくように斜めに設置、そして力木は左右対称に9本、ボトム部でそれらの先端を受け止めるようにV字型に配置された2本のクロージングバー、サウンドホール周りにはやや厚め(3㎜強ほどの)の楕円形をした補強板、そして駒板位置に同じ面積の補強板(やはりやや厚めの加工)が貼られているという全体の設計。レゾナンスはG#の少し下の設定となっています。これはスペインの名工イグナシオ・フレタの基本構造をほぼそのまま踏襲したもので、これ自体は多くのブランドによって採用されているのですが、桜井氏が自身のフラッグシップモデルでこのような「伝統的」な設計を採用しているのは珍しいといえます。

音に関しては桜井ブランドらしい優れた機能性を備えたもので、タッチの指先から素早く立ち上がってくる発音、安定した音像、程よく明るめの響きで倍音も豊か、スラ―やスタッカートなどの装飾的奏法での反応もよく、弾き手はストレスを感じることがありません。ネックは丸みのある薄めのDシェイプでグリップ感が良く、640㎜のショートスケールに加えて弦の張りも中庸なのでその点でも弾きやすさを感じます。

全体に細かな弾きキズや打痕等ありますが年代相応と言えるレベルのものです。ブリッジ下3弦位置には弦とび跡があります。ネックはほぼ真直ぐを維持しており、フレットは1~3フレットでやや摩耗していますが演奏性には全く影響ありません。糸巻は出荷時オリジナルのGotoh製からメイシー製に交換されています。弦高値は3.0/4.0㎜(1弦/6弦 12フレット)でサドルには2.0~2.5㎜の余剰がありますのでお好みに応じてさらに低く設定することが可能です。


〔商品情報〕
楽器名桜井 正毅 Masaki Sakurai
カテゴリ国産クラシック 中古
品番/モデルMaestro-RF  B1102
弦 長640mm
日本 Japan
製作年2006年
表 板松単板 Spruce
裏 板中南米ローズウッド単板 South American Rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)594,000 円
付属品ハードケース


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