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田邊 雅啓 Masahiro Tanabe



SOLD OUT
〔商品情報〕
楽器名田邊 雅啓 Masahiro Tanabe
カテゴリ国産クラシック 新作
品番/モデル100号 サントスモデル Class 100 Santos Hernandez No.283
弦 長645mm
日本 Japan
製作年2024年
表 板松 Solid Spruce
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※10
定 価1,100,000 円
販売価格(税込)990,000 円
付属品

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.8mm/6弦 3.9 mm

〔製作家情報〕
1974年群馬県生まれ。幼少の頃より音楽と工作に深い興味を持ち続け、20歳の時にクラシックギターの製作を志します。 法政大学卒業と同時に石井栄に師事して製作技法を学び、同工房にて自作品として140本近くを製作。その後2001年に渡欧して各地の弦楽器工房を訪問すると共に、ホセ・ルイス・ロマニリョスのマスタークラスに参加し、スペインギターの伝統的な製作方法に触れたことで自らの方向性を確信します。帰国後に栃木県足利市に独立して工房を構えますが、マスタークラスで出会った尾野薫にアドバイスを受けながらさらなる製作研究に一年をかけて、2002年にその後の彼のメインモデルの一つとなるロマニリョスモデルを発表します。2004年に再度渡西した折には、同地の名工達の工房を訪ね更に見識を深め、特にマドリッドの不世出の名工アルカンヘル・フェルナンデスからは助言と共にその製作姿勢に多大な影響を受けています。

師の教えを実直に守りひたすらに良い音を求めるその製作態度を貫き、年間わずか5~7本前後と製作本数が限られるため、現在新作が最も待ち望まれる製作家の一人。 どんな細部も揺るがせにしない緻密で繊細な手と、持って生まれたしなやかな感性で製作された彼の楽器は、伝統に深く立脚しながらも新たな音響のニュアンスを感じさせるギターとして現在国内外で高く評価されるに至っています。2018年にはNHKの人気番組で工房での製作風景が放映された他、新聞や海外のギター専門誌からの取材オファーを受けるなどメディアからも注目されており、2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。

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[楽器情報]
田邊雅啓 製作 サントス・エルナンデス モデル 2024年 No.283 新作です。
サントス・エルナンデス(1874~1943)はスペインギターのエッセンスを体現するブランドと歴史的に位置づけられながら、多様に向けての柔軟さを常に内包しているがゆえに(それだけに個体差も大きい)定義の難しい製作家ですが、田邊氏は本作においてほとんど無媒介的にサントスの実質に迫り切り、一切の夾雑物を排した清冽な音響をつかみ出しています。

洗練された音像が弦の弾性感とともに素早く跳躍するようにあらわれる発音。それらが旋律においてうねりを湧出し、多声音楽では各声部のアイデンティティを際立たせ、和音では音の構成を明確にしながら完璧なまとまりとして鳴り、アルペジオでは調和の自然な拡がりを生み出します。そして「大きなもの」がそこに存在しているかのようなサントス(そしてバルベロ、アルカンヘルにも共通する)独特の音圧の高さ、その悠揚さ。撥弦と終止の瞬間における凛とした音の身振りと佇まいはなんとも魅力的で、しかも音楽的。タッチのわずかな強弱や変化に鋭敏に反応するので、その高いリニアニティゆえに奏者は音に対して十全に責任を持たなければならず、しかるべき指の熟練が求められます。楽器の機動力が有機的に音楽に帰結する、スペインギターならではの洗練されたエッセンスを聴くことのできる一本です。

表面板力木構造は、サウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、サウンドホールをスクエアに取り囲むように貼られた補強板、左右対称7本の扇状力木に、これらの先端をボトム部で受け止めるようにハの字型に配置された2本のクロージングバー、そしてセンターに配された力木の先端とエンドブロックの間に設置された一辺2センチほどの木製のパッチ。7本の扇状力木はセンターと一番両端の合わせて3本が長く、あとの4本は短く(ブリッジ位置に近いところで止まっている)作られています。レゾナンスはF#の少し上の設定になっています。

華美さとは無縁の外観ながら、セラック塗装の美しい肌理を活かした全体のたたずまい、駒板のタイブロックに象嵌された白蝶貝のなども洒脱なアクセントとなり、その上品な佇まいが魅力的。ネックはDシェイプのフラットで角がしっかりとある形状。弦高値は3.9/2.8mm(1弦/6弦 12フレット)で弦の張りはやや強め。サドル余剰は2.0mmありますのでお好みに応じてさらに低く弦高を設定することが可能です。糸巻はSloane製のリーフ柄を装着。重量は1.57㎏。

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