ネック:マホガニー指 板:エボニー塗 装:ラッカー糸 巻:スローン弦 高:1弦 3.5mm/6弦 4.4mmInstagram[製作家情報]1917年プエルトリコ生まれ。母方の祖父母はスペイン人で、名工サントス・エルナンデスの縁戚にあたります。農業に従事する家系に生まれながらも彼は家具職人として修業を始め、同時にギターも製作するようになります。16歳で最初のギターを製作し、その頃に製作したギターの完成度の高さに感銘を受けた地元のある音楽家からニューヨーク行きを勧められ、1941年移住。第二次大戦の時期には造船所で木工に携わります。地道に製作を続けていた彼のギターは1940年代後半から地元の名演奏家たちに愛用されるようになり、その後はアンドレス・セゴビアが彼のギターを称賛するなど、瞬く間に名声を獲得してゆきます。1972年にプエルトリコに戻りそこで工房を設立、1982年には再びアメリカに戻りヴァージニア州で9年間過ごした後、フロリダに移り製作を続けます。この頃から息子のアルフレッド(1970~)も製作に参加するようになり、2014年にマヌエルが亡くなった後は彼が工房を引き継いでいます。もともとマヌエルの製作美学の根底にはトーレス、ハウザー、サントスらのトラディショナルなものへの憧憬があり、特にハウザーの影響が濃くあらわれた1950年代から60年代のものは高い評価を得ています。1970年代から1980年代までの楽器はユーザーの需要もありボディが大型化し、ちょうど人気の絶頂にあったラミレス的な要素を感じさせる力強く豊かな音量を備えたギターになっています。その後はもとのハウザースタイルを基調とした伝統的スタイルへと回帰し、2014年にその生涯を閉じるまでアメリカ最大の巨匠と崇敬されました。[楽器情報]1980年代のボディ大型化の時期を経て、再びハウザースタイルのギターに回帰していたことをうかがわせるもので、ボディサイズはもとよりボディシェイプ、ネック形状やヘッド角、更にはロゼッタの意匠もまたハウザーを想起させるものとなっっています。しかしながら内部構造は純粋なハウザースタイルを踏襲したものではなく、サウンドホール上に2本、下に一本のハーモニックバーが配置され、さらにそのバーの中央(ちょうどサウンドホールの真下の位置)から高音側の横板に向かって斜めに伸びるもう一本のいわゆるトレブルバーを配し、7本の左右非対称の扇状力木とそれらの先端をボトム部で受け止める2本のハの字型のクロージングバー、そしてブリッジ位置には駒板と同じ幅の薄いプレート板が貼ってあるという全体の構造。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。ドイツ的なものを想起させる密度のある硬質な単音で、全弦にわたって同じ強度をもって力強く発音します。しかしながらその音像にはハウザーの透徹さよりもやや丸みを帯びた温かみがあり、和音での響きにはスパニッシュ的ともいえる十分な奥行きを感じさせるものとなっています。横裏板はハカランダ仕様。割れ等の大きな修理履歴は無く、傷は表面板サウンドホール周辺に若干と、横裏板には衣服等の摩擦跡が少々見られますが年代相応のレベルです。ネックは真直ぐを維持しており、フレットの摩耗もなく、糸巻きの機能性も良好です。ネックシェイプはかなり薄めのDシェイプでフラットに加工されており、さらに指板はアーチ加工が施されているため左手のグリップ感はかなりコンパクトな印象です。糸巻きはスローン製を装着。全体に良好な状態のベラスケスです。
下の写真をクリックすると拡大して表示します
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 3.5mm/6弦 4.4mm
Instagram
[製作家情報]
1917年プエルトリコ生まれ。母方の祖父母はスペイン人で、名工サントス・エルナンデスの縁戚にあたります。農業に従事する家系に生まれながらも彼は家具職人として修業を始め、同時にギターも製作するようになります。16歳で最初のギターを製作し、その頃に製作したギターの完成度の高さに感銘を受けた地元のある音楽家からニューヨーク行きを勧められ、1941年移住。第二次大戦の時期には造船所で木工に携わります。地道に製作を続けていた彼のギターは1940年代後半から地元の名演奏家たちに愛用されるようになり、その後はアンドレス・セゴビアが彼のギターを称賛するなど、瞬く間に名声を獲得してゆきます。1972年にプエルトリコに戻りそこで工房を設立、1982年には再びアメリカに戻りヴァージニア州で9年間過ごした後、フロリダに移り製作を続けます。この頃から息子のアルフレッド(1970~)も製作に参加するようになり、2014年にマヌエルが亡くなった後は彼が工房を引き継いでいます。
もともとマヌエルの製作美学の根底にはトーレス、ハウザー、サントスらのトラディショナルなものへの憧憬があり、特にハウザーの影響が濃くあらわれた1950年代から60年代のものは高い評価を得ています。1970年代から1980年代までの楽器はユーザーの需要もありボディが大型化し、ちょうど人気の絶頂にあったラミレス的な要素を感じさせる力強く豊かな音量を備えたギターになっています。その後はもとのハウザースタイルを基調とした伝統的スタイルへと回帰し、2014年にその生涯を閉じるまでアメリカ最大の巨匠と崇敬されました。
[楽器情報]
1980年代のボディ大型化の時期を経て、再びハウザースタイルのギターに回帰していたことをうかがわせるもので、ボディサイズはもとよりボディシェイプ、ネック形状やヘッド角、更にはロゼッタの意匠もまたハウザーを想起させるものとなっっています。しかしながら内部構造は純粋なハウザースタイルを踏襲したものではなく、サウンドホール上に2本、下に一本のハーモニックバーが配置され、さらにそのバーの中央(ちょうどサウンドホールの真下の位置)から高音側の横板に向かって斜めに伸びるもう一本のいわゆるトレブルバーを配し、7本の左右非対称の扇状力木とそれらの先端をボトム部で受け止める2本のハの字型のクロージングバー、そしてブリッジ位置には駒板と同じ幅の薄いプレート板が貼ってあるという全体の構造。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。
ドイツ的なものを想起させる密度のある硬質な単音で、全弦にわたって同じ強度をもって力強く発音します。しかしながらその音像にはハウザーの透徹さよりもやや丸みを帯びた温かみがあり、和音での響きにはスパニッシュ的ともいえる十分な奥行きを感じさせるものとなっています。
横裏板はハカランダ仕様。割れ等の大きな修理履歴は無く、傷は表面板サウンドホール周辺に若干と、横裏板には衣服等の摩擦跡が少々見られますが年代相応のレベルです。ネックは真直ぐを維持しており、フレットの摩耗もなく、糸巻きの機能性も良好です。ネックシェイプはかなり薄めのDシェイプでフラットに加工されており、さらに指板はアーチ加工が施されているため左手のグリップ感はかなりコンパクトな印象です。糸巻きはスローン製を装着。全体に良好な状態のベラスケスです。