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三浦 隆志 Takashi Miura
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.8mm/6弦 3.9mm
〔製作家情報〕
1951年北海道生まれ。1973年札幌にてギター製作を開始。
1980年、84年スペインはグラナダに渡り、同地の名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。1985年帰国後、仙台に工房を構えている。
スペイン、グラナダの名工アントニオ・マリンの指導を受けたことから、国内におけるグラナダ派の直系と位置付けられることの多い氏ですが、伝統的なスペインギター工法を基礎としながらも、持ち前の進取の気性でダブルトップなどモダンタイプの製作法も実践し、それぞれ高い評価を受けている製作家です。
〔楽器情報〕
三浦隆志製作のモデルP-17 2001年製 Usedの入荷です。表板にはベアクロウの入った松材、横裏板にはこれも特徴的な木目の(おそらくはジリコテ材)を使用しメイプルのライニングでセッティング、ヘッドシェイプはホセ・ルイス・ロマニリョスのデザインを採用しており、洒脱な外観に仕上げています。
内部構造はサウンドホール上側に厚く高く加工された強固なハーモニックバーが2本、サウンドホール下側のバーは低音側から高音側に向けてやや斜めに下がってゆくように設置されており、扇状力木は左右対称5本、ブリッジ位置にほぼ横幅いっぱいにわたって設置されたいわゆるトランスヴァースバーを貫通してボディボトム部まで伸びています。サウンドホールの両側(低音側と高音側)にもそれぞれ1本ずつ短い力木が横板のカーヴに沿うように設置されています。5本の扇状力木がトランスヴァースバーを貫通するシステムはフランスの製作家ロベール・ブーシェの構造的特徴であると同時に三浦氏の師事したアントニオ・マリンのスタンダードでもありますが、ここで氏は力木とバーが交差する部分の加工等細かな部分での独自の試みを行っており、先述のサウンドホール両脇の短い力木の設置などはブーシェ、マリンどちらの設計にもありません(ただしこの設計自体はトーレス以降オーソドックスなスタイルの一つとして定着しています)。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。
丁寧な造作や意匠などの審美的な面でスペイン、特にグラナダ的な要素を深く感じさせる仕上がりは三浦氏の作では通底しており、20年以上前の作となる本器でもそれは如実に見てとることができます。しかしながらグラナダギターの明朗で生々しい響きとは趣を異にした音で、たっぷりとリヴァーブをかけたような独特のふわりとした響き。これはスペイン的な奥行きやパースペクティブのある響き方とは明らかに異なるもので、またどちらと言えばやや硬質の渋く落ち着いた音の楽器が多い氏にとっても音響的に珍しい一本といえます。しかしながら音像自体は芯がしっかりとして、わずかな反発感を伴いながら心地よく発音されるその撥弦の感触、低音~中低音のBassとしての身振りと不足なく歌う高音とのバランスは自然で、三浦氏の楽器の中でも魅力ある一本となっています。
割れなどの大きな修理履歴はありません。ピックアップを搭載して使用されていたもので、現在はピックアップシステムはすべて取り外してあります。横板の底部分はアウトジャックを取り外した後に埋木による穴埋めと塗装タッチアップが施されています。ネック、フレット、糸巻などの演奏性に関わる部分は問題ありません。全体に細かな傷や摩擦跡など有りますが年代相応のレベルと言えます。
Performance video
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〔商品情報〕
楽器名
三浦 隆志 Takashi Miura
カテゴリ
国産クラシック 中古
品番/モデル
P-17 No.1348
弦 長
648mm
国
日本 Japan
製作年
2001年
表 板
松 Solid Spruce
裏 板
中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※
7
定 価
時価
販売価格(税込)
お問い合わせ下さい。
付属品
ハードケース(ヒスコック)
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国産クラシック 中古
奥 清秀 Kiyohide Oku
森井 良則 Yoshinori Morii
茶位 幸秀 Yukihide Chai
庄司 清英 Kiyohide Shoji
ヤマハ YAMAHA
辻 渡 Wataru Tsuji
桜井 正毅 Masaki Sakurai
ヤマハ YAMAHA
中山 修 Osamu Nakayama
中山 修 Osamu Nakayama
佐藤 忠夫 Tadao Sato
ヤマハ YAMAHA
廣川 憲二 Kenji Hirokawa
三浦 隆志 Takashi Miura
●
桜井・河野 Sakurai Kohno
茶位 幸信 Yukinobu Chai
アストリアス ASTURIAS
茶位 幸秀 Yukihide Chai
寺町 誠 Makoto Teramachi
※程度
10
新作
9
新品同様の美品
8
年代から見て状態が良い
7
年代から見て標準に近い状態
6
状態は少し劣るが演奏性は良い
5
状態は劣るが演奏上の問題は無い
4以下演奏性に問題がある楽器は、販売いたしません
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 2.8mm/6弦 3.9mm
〔製作家情報〕
1951年北海道生まれ。1973年札幌にてギター製作を開始。
1980年、84年スペインはグラナダに渡り、同地の名工アントニオ・マリン・モンテロに師事。1985年帰国後、仙台に工房を構えている。
スペイン、グラナダの名工アントニオ・マリンの指導を受けたことから、国内におけるグラナダ派の直系と位置付けられることの多い氏ですが、伝統的なスペインギター工法を基礎としながらも、持ち前の進取の気性でダブルトップなどモダンタイプの製作法も実践し、それぞれ高い評価を受けている製作家です。
〔楽器情報〕
三浦隆志製作のモデルP-17 2001年製 Usedの入荷です。表板にはベアクロウの入った松材、横裏板にはこれも特徴的な木目の(おそらくはジリコテ材)を使用しメイプルのライニングでセッティング、ヘッドシェイプはホセ・ルイス・ロマニリョスのデザインを採用しており、洒脱な外観に仕上げています。
内部構造はサウンドホール上側に厚く高く加工された強固なハーモニックバーが2本、サウンドホール下側のバーは低音側から高音側に向けてやや斜めに下がってゆくように設置されており、扇状力木は左右対称5本、ブリッジ位置にほぼ横幅いっぱいにわたって設置されたいわゆるトランスヴァースバーを貫通してボディボトム部まで伸びています。サウンドホールの両側(低音側と高音側)にもそれぞれ1本ずつ短い力木が横板のカーヴに沿うように設置されています。5本の扇状力木がトランスヴァースバーを貫通するシステムはフランスの製作家ロベール・ブーシェの構造的特徴であると同時に三浦氏の師事したアントニオ・マリンのスタンダードでもありますが、ここで氏は力木とバーが交差する部分の加工等細かな部分での独自の試みを行っており、先述のサウンドホール両脇の短い力木の設置などはブーシェ、マリンどちらの設計にもありません(ただしこの設計自体はトーレス以降オーソドックスなスタイルの一つとして定着しています)。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。
丁寧な造作や意匠などの審美的な面でスペイン、特にグラナダ的な要素を深く感じさせる仕上がりは三浦氏の作では通底しており、20年以上前の作となる本器でもそれは如実に見てとることができます。しかしながらグラナダギターの明朗で生々しい響きとは趣を異にした音で、たっぷりとリヴァーブをかけたような独特のふわりとした響き。これはスペイン的な奥行きやパースペクティブのある響き方とは明らかに異なるもので、またどちらと言えばやや硬質の渋く落ち着いた音の楽器が多い氏にとっても音響的に珍しい一本といえます。しかしながら音像自体は芯がしっかりとして、わずかな反発感を伴いながら心地よく発音されるその撥弦の感触、低音~中低音のBassとしての身振りと不足なく歌う高音とのバランスは自然で、三浦氏の楽器の中でも魅力ある一本となっています。
割れなどの大きな修理履歴はありません。ピックアップを搭載して使用されていたもので、現在はピックアップシステムはすべて取り外してあります。横板の底部分はアウトジャックを取り外した後に埋木による穴埋めと塗装タッチアップが施されています。ネック、フレット、糸巻などの演奏性に関わる部分は問題ありません。全体に細かな傷や摩擦跡など有りますが年代相応のレベルと言えます。