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河野 賢 Masaru Kohno



New Arrival
〔商品情報〕
楽器名河野 賢 Masaru Kohno
カテゴリ国産クラシック オールド
品番/モデルNo.30
弦 長660mm
日本
製作年1974年
表 板松 Solid Spruce
裏 板中南米ローズウッド Solid South American Rosewood
程 度※7
定 価時価
販売価格(税込)お問い合わせ下さい。
付属品ハードケース

ネック:セドロ
指 板:Ebony
塗 装:カシュー
糸 巻:ライシェル
弦 高:1弦 2.7mm /6弦 4.0mm

〔製作家情報〕
河野 賢 Masaru Kohno 1926年茨城県水戸に生まれる。
1948年3月東京高等工芸学校木材工芸科(現千葉大学建築科)卒業と同時にギター製作を開始。ギター製作に関しては独学で、最初に作った一本は中出阪蔵のギターを検分し作り上げたものだったようです(中出阪蔵との直接の交流はありません)が、楽器構造には最初期より様々な試みを行い、中にはかなり当時としてイノベイティブな発想のものもみられます。これらの研究と実践はやがて1960年代後半には表面板の木目に沿って水平と垂直の方向で組み合わされたスクエアを基礎とした力木配置として結実することになり、これは様々にバリエーションを変化させながら現在にまで至っています。

また1960年にはスペインに渡り、イグナシオ・フレタやアルカンヘル・フェルナンデスの工房を訪れ本場スペインギターに関する見識を深め、自身の製作に活かしてゆきます。そして1967年9月、ベルギーのリエージュ国際ギター製作コンクールで金メダル受賞し、国際的に名前が知られるきっかけとなります。同年に甥の桜井正毅が工房スタッフに加わり、1998年に他界したあとはこの工房を引き継ぎ、桜井/河野ブランドとしてモデルラインナップを継続しています。

日本における高級ギター製作のパイオニア的存在であり、当時も今も非常にファンの多い国内ブランドです。スペインギターのエッセンスを彼なりに独自に再構成し、日本人の演奏嗜好にフィットした音響と演奏性、良質な木材を使用した高級感のある全体に仕上がりは邦人製作家としてこれまでになかったような域に達し、日本という市場におけるギター需要を一気に集中させるほどの人気を誇りました。海外からも日本産ブランドの筆頭として現在も高い評価を得ています。


[楽器情報]
河野賢 モデル No.30 1974年製 660mm Usedの入荷です。1974年当時のラインナップの中でもハイスペックモデルとして位置づけられていたものになります。表面板内部構造は河野独自の、バーとほぼ垂直の位置関係で配置された力木とが形成する全体にスクエアな設計で、スペインギターのバーと扇状力木との組み合わせというスタンダードを河野なりに応用したものとなっています。バーは全部で長短5本が設置されており、サウンドホール上側(ネック側)に1本、下側(ブリッジ側)すぐのところに1本、4センチほど間をあけて1本のハーモニックバー、そしてここからボトムに向かって計6本の扇状力木(と言ってもほぼ平行に近い角度で)が設置され、ボトム付近に設置されたバーがこれらの力木の端を受け止めています(一番高音側から2番目の力木のみこのバーを通過してボトム縁まで到達しています。バーはもう一本、この6本の力木の幅に収まるように駒板よりの少しボトム寄りの位置に設置され、また駒板位置には補強板が横幅いっぱいに設置されています。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。

このブランドらしい、タッチに左右されない安定した音色と、撥弦よりもわずかに速く音が滑るように発音される反応性、力の加減以上に大きな音圧の振幅など、奏者がストレスを感じないような音響特性に関する工夫がなされ、全体もバランスよくまとまっています。弦の張りの強さも弱めから中庸であるのに音には芯と張りがあり、高音はきりっとしたスマートな佇まい、それを適切な力強さで低音が支えているという音響設計で、誰もが安心して演奏できる河野的なアベレージがすでに確立されています。

表面板全体に弾き傷、掻き傷、大小の打痕等(特にボトムのセンターと高音側に大き目で目立つものが集中しています)が年代を考慮してもやや多めにあります。裏板はセンターのやや低音寄りの部分に木目に沿って30センチほどの割れ補修歴があります(内側のパッチ補強はなく、接着のみでの処置となっております)。横板は低音側くびれ部に打痕補修あと、高音側下部ふくらみ部分に打痕と一部補修歴があります。横裏板の塗装は全体にやや白くに変色が生じています。ネックは僅かに順反りですが標準の範囲内、フレットは1~8フレットで摩耗見られますがこちらも演奏性には影響のないレベルで現状のままお使いいただけます。ネックシェイプは普通の厚みで角のあるDシェイプ。弦高値は2.7/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は 0.5~1.5mmあります。糸巻はドイツ製の高級糸巻ライシェルに交換されています。


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田村 満 Mitsuru Tamura
河野 賢 Masaru Kohno
野上 三郎 Saburo Nogami
野上 三郎 Saburo Nogami
茶位 幸信 Yukinobu Chai
中出 敏彦 Toshihiko Nakade

※程度
10新作
9新品同様の美品
8年代から見て状態が良い
7年代から見て標準に近い状態
6状態は少し劣るが演奏性は良い
5状態は劣るが演奏上の問題は無い
4以下演奏性に問題がある楽器は、販売いたしません